転職活動を成功させる履歴書の書き方。職務経歴書との相違点も解説！

更新日2024/2/1

本記事では、履歴書と職務経歴書の違いを理解し、効果的な書き方を身につけるためのポイントを解説します。

履歴書と職務経歴書の違い

履歴書と職務経歴書は、転職活動において最も重要な書類の2つです。どちらも、応募先企業に自分の経歴やスキルを伝えるための重要なツールですが、それぞれに異なる役割があります。

履歴書は、氏名や住所、学歴、職歴、資格、免許などの基本的な情報や、自己PRを記載する書類です。一方、職務経歴書は、履歴書の「職歴」欄をより具体的に記載し、これまでの職場での具体的な仕事内容や実績、スキルなどを記載する書類です。

中でも履歴書は、応募先企業が応募者の基本的な情報を把握するために使用します。そのため、氏名や住所、学歴、職歴などの情報を正確に記載することが重要です。また、志望動機や自己PRなどの欄では、応募先企業への熱意や自己PRをアピールしましょう。

会いたいと思われる履歴書の書き方とは

ポイント1. 人柄が伝わる

履歴書で最も重要なのは、人柄が伝わることだと思います。応募先企業に「この人と働いてみたい」と思ってもらうためには、自分の強みや人柄をアピールすることが大切です。

具体的には、以下の2つのポイントを押さえましょう。

自分の強みや人柄を具体的に伝える

志望動機や自己PRでは、自分の経験や考えを具体的に盛り込むようにしましょう。例えば、「コミュニケーション能力が高い」という強みであれば、「○○というプロジェクトで、チームメンバーと協力して○○という成果を上げました」というように、具体的なエピソードや数字を交えて伝えると効果的です。

また、資格や免許、趣味などの欄でも、自分の個性や人柄をアピールできるような内容を盛り込むと効果的です。例えば、「趣味は○○です。○○を通じて○○というスキルを身につけました」というように、趣味とスキルを結びつけて伝えると、より説得力が増します。

写真で第一印象を良くする

履歴書で唯一、候補者の雰囲気を想像できるポイントが写真です。写真館でプロに撮ってもらった写真は、表情や身だしなみなど、第一印象を良くするために重要なポイントを押さえて撮影してもらえます。また、履歴書のサイズやレイアウトに合わせて、バランスよく写真を配置することも大切です。

ポイント2. ビジネスマナーがある

履歴書は、ビジネス文書の一種です。そのため、ビジネスマナーを守って作成することが大切です。

具体的には、以下の3つのポイントを押さえましょう。

誤字脱字や日付の間違いがないようにする

誤字脱字や日付の間違いは、仕事のミスを連想させるため、絶対にないようにしましょう。また、日付は原則として西暦で記載します。

丁寧な言葉遣いや表現を使う

履歴書は、応募先企業に自分をアピールする書類です。そのため、丁寧な言葉遣いや表現を使うことで、好印象を与えることができます。

レイアウトやフォントなどを整える

履歴書は、見やすく整えられていることが大切です。レイアウトやフォントなどを整えることで、清潔感や誠実さを感じさせることができます。

各項目の記載方法

履歴書の作成には特定のフォーマットがないため、自身に合ったテンプレートを選びましょう。通常、基本情報、学歴・職歴、免許・資格、志望動機・自己PR、本人希望欄の5つに分かれています。

基本情報

基本情報には、日付、氏名、年齢、住所、メールアドレス、電話番号を記載します。写真は3カ月以内に撮影されたものを使用し、服装や表情に注意します。

日付：メール送信時は送信日、郵送時は投函日、面接時は面接日を記載し、西暦と和暦の表記を統一します。

写真：表情や服装に気をつけ、最近のものを使用します。

氏名：戸籍通りの文字（字体）で記載し、姓と名の間にはスペースを挿入します。

年齢：履歴書提出時の年齢を記載します。日付と同じように、メール送信時は送信日、郵送時は投函日、面接時は面接日の時点の年齢を使用します。

メールアドレス：個人所有のメールアドレスを使用し、在職中のアドレスは避けます。

電話番号：携帯電話の番号を記載し、日中に連絡が取りやすい番号を選びます。

住所：現住所は、都道府県名などを省略せずに正式な表記を使用します。また、番地等の数字は、漢数字ではなく、算用数字を使用します。 ふりがなは町名から建物名まで記載をし、連絡先が現住所以外の場合は希望の連絡先を記載します。

学歴・職歴

・学歴： 義務教育後の高等学校や専門学校から記載することが多いです。学校名や学部名は省略せず、研究分野が関連する場合は研究テーマも追記します。浪人、大学在学中の留年については記載不要です。

・職歴：時系列に、正式名称で会社名を記載します。短期間でも在籍した会社はすべて記載をし、別途提出する「職務経歴書」の方に詳細な職務内容を書くようにしましょう。

・退職理由: 退職理由も簡潔に明記します。自己都合なら「一身上の都合により退職」、会社都合なら「会社都合により退職」と記載。

退職理由は、面接で必ずと言っていいほど聞かれるので、答えられるように準備をしておくのが得策です。

免許・資格

免許や資格の欄に記載する際、どの資格を選ぶべきかや順番に悩むことがあるかもしれません。順番には厳格な決まりはないものの、一般的には自動車免許を最上段に掲載する傾向があります。これにより、面接官がスムーズに情報を把握しやすくなります。

記載する資格は、応募先企業の事業内容や職種に関連するものを中心に、積極的に記載しましょう。

特に、以下のような資格は高く評価される傾向にあります。

普通自動車免許

国家資格

語学検定（TOEIC、TOEFL、英検など）

専門資格（簿記、会計士、税理士など）

国家資格は、国が保証する知識を有しており、取得の難易度も高いため、これらの資格は社会的信用が高いとされています。

また、現代では国際的なビジネスが拡大しており、語学系の資格も高く評価されることがあります。ただし、ビジネスレベルに満たない資格を記載すると逆効果になることも考慮しなければなりません。例えば、TOEIC500点や実用英語技能検定3級などがその一例です。資格がない場合は、「特になし」と率直に記載しましょう。

＜記載する際の注意点＞

資格の名称は、正式名称で記載します。

資格の取得年月は、西暦で記載します。

資格の級や点数を記載する場合は、ハイフン（-）で区切ります。

＜具体的な記載例＞

普通自動車免許（平成25年3月取得）

TOEIC900点（令和3年1月取得）

志望動機・自己PR

転職の際に重要なのは、志望動機を的確に伝え、自分が新しい職場でどのような貢献ができるかを明示することです。書類選考担当者や面接担当者は、候補者が組織でどのように活躍するかを具体的に想像できるように、以下の3つのポイントに焦点を当てることがあります。

1.なぜ転職を考えているのか、そしてなぜ貴社なのか

転職の動機と応募先企業の選定理由は、「自分がどうなりたいのか」と「なぜこの企業でやりたいことを達成できるのか」について一貫性を持って述べることが肝要です。企業に関する情報を収集し、独自の動機をまとめましょう。

2.転職後に取り組みたいこと

将来の展望に沿った仕事への取り組み方を説明します。この際に重要なのは、「自分が企業にどのように貢献できるか」を具体的に説明し、採用担当者にイメージを伝えることです。たとえば、「貴社で学びを深めたい」という表現よりも、具体的な貢献方法を示す方が好まれます。

3.将来のキャリアとビジョン

応募先企業の業務内容と自分の将来のキャリアが一致していることを伝えます。候補者の将来の方向性と企業の事業戦略が調和していると、長期的な活躍が期待されやすくなります。

本人希望

「本人希望」欄には、必要最低限の条件のみを明記しましょう。通常、「貴社の規定に従います」という表現が一般的です。もし企業が複数の職種を同時に求人募集している場合は、「○○職を希望します」と具体的に希望職種を明示します。

給与や待遇などの詳細な条件については、ここでは触れず、選考が進展する際に別途交渉する機会が生じます。他の項目においても、要求事項や交渉に関しては履歴書上では触れない方針を持ちましょう。

履歴書の見直しと送付

履歴書は、応募先企業に自分をアピールする重要な書類です。そのため、誤字脱字や日付の間違いなど、ミスがないように、必ず見直しを徹底しましょう。見直しの際には、以下の点に注意しましょう。

・記載内容に矛盾はないか

・誤字脱字はないか

・日付は合っているか

・空欄はないか

・手書きの場合は字が丁寧に書かれているか

手書きの場合は、修正ペンを使用すると、印象が悪くなるため、新しい履歴書を作成しましょう。

郵送する際には、封筒の表面左下に「履歴書在中」と赤字で記載します。また、履歴書は信書に該当するため、メール便での送付は避けましょう。

まとめ − 履歴書は自己アピールの第一歩 –

履歴書は、応募先企業に自分をアピールする重要な書類です。読みやすさと簡潔さを意識して、しっかりと記載することで、採用担当者に好印象を与えることができます。そのため、十分に時間をかけて書類作成に取り組みましょう。