実績・スキル0でも大丈夫！職務経歴書で自分をアピールする方法

更新日2024/2/26

転職活動や再就職活動で、必要となる職務経歴書。初めての作成や久しぶりの作成で、どのように書けばよいのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか？

「職務経歴書が書けない…」

「書けるような実績・スキルがない…」

「書いたことがないから、そもそも書き方がわからない…」

そんなお悩みをお持ちの方でも大丈夫！ こちらの記事では、職務経歴書の書き方を例文付で解説していきます。書類選考通過率が上がるコツやポイントも紹介しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。

職務経歴書とは：自分という人材を売り込むプレゼン資料

転職職務経歴書は、今までの仕事での経験や実績、得てきたスキルなどの履歴を記載した書類のことですが、単なる過去の職歴を記す書類ではありません。いわば、あなたの経験、実績、スキルを武器に、自分という人材を売り込むためのプレゼン資料と言えます。

応募企業や転職エージェントに、自分が求める人物像に合致した人材であることを力強くアピールする。それが、職務経歴書の役割です。

面接の場では、職歴の確認等で採用担当者にも利用されます。

職務経歴書は、あなたの最初の印象を決定する重要なツールです。充実した内容で、採用担当者に「この人にぜひ会いたい！」と思わせましょう。

履歴書との違い

履歴書と職務経歴書は、どちらも就職活動や転職活動で必要となる書類ですが、それぞれ役割が異なります。

履歴書は、あなたの基本的なプロフィールを伝える書類です。住所、生年月日、学歴、資格、自己PRなど、あなたの基本的な情報を網羅的に記載します。

そのため、応募先の企業がどこであるかに関わらず、内容は基本的に同じとなります。

一方、職務経歴書は、あなたの仕事経験やスキルをアピールするための書類です。職務経歴書で企業が最も知りたいことは、募集しているポジションの業務をしっかりこなせるか、また期待以上の成果を出してくれるかです。そのため、今までの職歴で経験してきた業務内容や、得たスキル、上げてきた実績などを、数字などを使って具体的に記載する必要があります。また、応募する企業や職種によっては、内容を変える必要もあります。

職務経歴書に何を書けばよい？

職務経歴書は、応募先企業に自分という人材をアピールするための重要な書類です。しかし、フォーマットが決まっているわけではなく、何をどのように書けばよいのか悩む方も多いのではないでしょうか。

効果的な職務経歴書を書くために必要な内容と構成について、以下にまとめてみました。

＜必須項目＞

①職歴要約：これまでの経歴を200～300文字程度で簡潔にまとめる。応募企業に「この人材は役に立つ」と思わせる内容にする。

②職務経歴：過去の職歴を時系列順に記載し、それぞれについて以下の内容を具体的に記述する。

・勤務期間

・会社名・部署名

・業務内容

・実績 (数字や事例を用いて)

③活かせる経験・スキル・資格：応募先企業で活かせる経験、スキル、資格を具体的に記載する。

④自己PR：応募先企業でどのように貢献できるかを具体的に説明する。

＜任意項目＞

①職歴の補足：応募先企業に持たれそうな懸念点を払拭するための説明をする。

②志望理由：その企業・職種でなければならない理由を明確に説明する。

＜書く際のポイント＞

・応募先企業に合わせて内容をカスタマイズする。

・読みやすく分かりやすい文章で書く。

・数字や事例を用いて具体的に書く。

・熱意と意欲を伝える。

職務経歴書作成の壁：2つの原因と突破方法

職務経歴書が書けない原因には、大きく2つあります。

1.職歴の整理不足

（いつ、どこで、どんな仕事をしていたか？）

2.アピールポイントの認識不足

（職歴から、どんな強み・スキル・実績が抽出できるか？応募企業や職種に合わせて、アピールすべきポイントは？）

職務経歴書を作成する上では、「どのような仕事をしてきたのかという事実を整理して、その次にそこからアピールポイントを探し出す」というステップが重要となります。

＜ステップに合わせた作成方法＞

●職務経歴の棚卸し

・勤務期間

・企業名・部署名

・業務内容

・実績 (数字や事例を用いて)

・得られた経験・スキル・資格

上記を時系列順に整理し、具体的な内容を書き出しましょう。

手書きでも良いので、まずは自分が辿ってきた仕事の歩みを書き出して、見える化し、整理することから始めると良いでしょう。

●強み発掘とアピールポイントの明確化

・整理した職務経歴から、応募企業で活かせる強みを見つけ出す。

・企業や職種に合わせて、アピールすべきポイントを重点的に記載する。

・数字や事例を用いて、説得力のある内容にする。

実績がなくても大丈夫！

実績がなくても、あなたの 経験を具体的に伝えることで、熱意や潜在能力をアピールすることができます。

・成果だけでなく、努力や工夫したことも書く

成果につながった実績は、もちろんアピールポイントです。しかし、成果が出せなかった経験でも、何かしら学ぶことはあったはずです。その経験を通して、何を学び、どのように成長したのかを具体的に説明しましょう。

特に、自分から主体的に動いたことを思い出し、その上で、自分なりに工夫したこと、周りから評価されたことを記載するとよいでしょう。

・具体的なエピソードを用いて、分かりやすく説明する

単に「努力しました」「工夫しました」と書いても、説得力はありません。具体的なエピソードを用いて、自分がどのような行動をとったのかを分かりやすく説明しましょう。

・数字や指標を用いて、客観性を高める

成果に繋がった実績が見つからない場合は、数字を用いて説明することは難しいとは思いますが、

可能な限りで構いませんので、数字や指標を用いて説明することで、あなたの貢献度をより説得力を持たせて伝えることができます。

活かせるスキルがなくても大丈夫！

専門知識や活かせるスキルがないと、職務経歴書を書くのは不安ですよね。

ポイントは「人に教えられる経験」を探すこと。

まずは、これまでの職歴や経験を書き出してみましょう。

アルバイトやボランティア、プライベートでの経験でも構いません。

自分では「こんなことは誰にでもできるだろう」と思っているようなことでも、書き出してみましょう。

次に、「自分が他人に教えられそうな業務は何か」と考えてみましょう。

他人に教えられそうと感じることは、あなたにとってある程度の知識や経験がある分野です。

それが、応募する職種に関連している、または類似している点を見出し、記載すると良いでしょう。

応募職種に未経験でも、可能性をアピールできる！

応募する職種に直接的な経験がなくても、職務経歴書は作成できます。 以下のポイントを意識することで、あなたの熱意と成長可能性を効果的にアピールすることができます。

1. 関連する経験を掘り下げる

過去に経験した仕事や活動の中で、応募職種と共通する要素を探してみましょう。一見、関係ないように思える経験でも、活かせるスキルや知識は必ず存在します。

＜例＞

人事の採用担当に応募する場合：

何らかの数字目標達成の経験

アルバイトでの顧客対応経験

企画・リサーチ・データ分析の経験

2. 未経験から成長した経験を伝える

過去に経験した新しい挑戦や、未経験からスキルを習得した経験は、あなたの成長意欲を証明する強力な材料となります。具体的なエピソードを交えながら、どのように課題を克服し、成果を上げてきたのかを説明しましょう。

＜例＞

営業職への転職：

マーケティングの知識ゼロから猛勉強し、半年で資格取得

新規顧客開拓でチームトップの成績を達成

3. 熱意と意欲を具体的に表現する

なぜその企業や職種に興味を持ったのか、入社後にどのように貢献したいかを明確に伝えましょう。企業研究をしっかりと行い、具体的なエピソードや数字を用いて熱意を表現することが重要です。

＜例＞

御社の〇〇という事業に強く惹かれ、その成長に貢献したい

前職で培ったコミュニケーション能力を活かし、顧客満足度向上に貢献したい これらのポイントを意識することで、応募職種に未経験であっても、あなたの可能性を最大限にアピールできる職務経歴書を作成することができます。

職種別書類選考通過率アップ！職務経歴書作成のポイント

書類選考通過率を高めるためには、応募する職種に合わせた職務経歴書を作成することが重要です。 以下に、職種別のポイントを詳しく解説します。

＜事務職＞

スピード感、業務量、正確性をアピール

・1日のメール対応数、書類作成数、問い合わせ数などを具体的な数字で示す。

・目標達成率や納期厳守率なども記載する。

自主的な改善・工夫

・業務改善や効率化、ミス防止策など、具体的な取り組みを記述する。

・改善によってどのような成果が得られたのかを明示する。

PCスキル

・使用していたソフト、機能、ツールを具体的に記載する。

・スキルレベル (初級、中級、上級など) を明記する。

コミュニケーション能力

・社内メンバーへの情報伝達や育成、顧客対応での事例を記述する。

・チームワークや協調性もアピールする。

計画性・実行力

・業務全体の計画を立て、遅延なく納期通りに業務を遂行した経験をアピールする。

・スケジュール管理やタスク管理のスキルもアピールする。

＜営業職＞

顧客属性・商材特性・営業スタイル

・顧客の属性 (法人/個人、新規/既存、業種、営業エリアなど) を明記する。

・扱っていた商材の特性 (有形/無形、高額/低額、サブスク型/買い切り型など) を明記する。

・自分の営業スタイル (訪問ルート営業、飛び込み営業、テレアポ、反響営業など) を明記する。

具体的な実績

・年間や月間の売上、目標達成率、前年度対比、商談・成約件数などを具体的に記載する。

・社内表彰歴などもあればアピールする。

自主的な取り組み

・売上達成のために自主的にした改善活動や取り組み、努力したことなどを記述する。

・具体的な成果や効果を明示する。

＜販売職＞

商材・客層・客単価

・扱っていた商材、客層、客単価を記載する。

売上実績

・売り上げ目標の達成率 (個人/店舗) や順位、達成のために自主的に実施した取り組みなどを記述する。

接客スキル

・接客するうえで意識していることや、お客様アンケート等での満足度 (平均と自分の数値の比較、社内順位など) をアピールする。

店舗運営

・店舗全体を巻き込んで実施した取り組みや、新しくチャレンジしたことを記述する。

その他業務

・接客販売の他に任されていた業務 (新人教育、シフト作成、受発注業務、金銭管理業務など) をアピールする。

これらのポイントを意識することで、応募職種に合わせた効果的な職務経歴書を作成し、書類選考通過率を向上させることができます。

まとめ

今回は、実績やスキルに自信が無い方に向けて、アピールポイントを解説しましたが、いかがでしたでしょうか？

職務経歴書は、あなた自身の言葉で、あなたの仕事経験やスキルを語るものです。時間をかけて丁寧に作成し、自分という人材を最大限に魅力的にアピールしましょう。