「子どもとの時間も大切にしたい!」子育てママのための転職成功術

更新日2024/6/11

「子持ちで転職なんかできるの?」「転職活動と子育ての両立は難しい…」「子育てを続けながら働ける環境に転職できるのか不安」

子育て中の女性にとって、転職は大きな悩みですよね。周囲から「難しい」とネガティブな言葉を浴びせられたり、不安を抱えたりしている方も多いのではないでしょうか。

しかし、子どもがいるからといって転職が不可能なわけではありません。

転職を成功させている子育て中の女性も多くいます。

彼女たちは、転職成功のためのポイントをしっかりと押さえているからこそ、キャリアアップや希望の仕事を実現できているのです。

本記事では、子育て中の女性が転職を成功させるためのコツ、企業選びで意識したいこと、面接で伝えておきたいことなどをまとめています。

転職を考えている子育て中の女性の方は、ぜひ参考にしてください。

子持ち女性が転職で不利だと言われる理由

子持ち女性の転職が不利と言われる理由は、企業が以下の点を懸念しているからです。

・産休や育休による早期離脱リスク

(長期間の休暇取得による人材不足や業務への影響を懸念する企業があります。)

・仕事への集中力の低下

・急なお休みや早退

しかし、法律上、企業は本人の能力以外の要素で選考することはできません。

あくまでも、同じ能力を持った応募者が複数いる場合に、上記のような不安材料が少ない人材の方が採用されやすいという傾向があるだけです。

大切なのは、以下のポイントを意識しながら企業の不安を払拭し、自分が貢献できることをしっかりとアピールすることです。

 ・長期で働く意思(将来的なキャリアプランや、子どもが成長した後の働き方などを具体的に説明)

・仕事に集中できる環境があること

・子育てで培ったスキルがあること(コミュニケーション能力、時間管理能力、問題解決能力など)

子育てママが転職を成功させる6つのステップ

1.キャリアの棚卸しをする

子持ち女性に限らず、転職を成功させたい人にとって、まずすべきことは「キャリア棚卸し」です。

転職活動は、自分のスキルや経験を企業に伝え、理想の働き方や価値観に合った企業を選ぶためのものです。

自分自身を理解していない状態では、何も始まりません。

だからこそ、自己分析やキャリア棚卸しを通して、自分と向き合うことが重要なのです。

キャリア棚卸しの具体的な方法は、以下の通りです。

・過去の仕事内容を書き出す

(これまでの仕事でどのような業務を担当したのか、チームの人数やミッション、工夫したこと、成果や実績など)

・大変だったこと、苦労したこと、得意なことや得たスキルなども書き出す

・転職経験がある場合は、転職した理由、当時の転職活動の軸、転職先に決めた理由などをメモする

これらの情報を整理することで、自分の強みや弱み、価値観、キャリアビジョンを明確にすることができ、応募先企業や職種を絞り込むこともできます。

2.ライフプランをもとにキャリアプランを考える

キャリアの棚卸しで過去の振り返りができたら、次は未来の計画を考えましょう。

具体的には、ライフプランとキャリアプランについて考えます。

ライフプランとは、出産や子育て、住宅購入など、人生におけるイベントの時期や費用などを計画することです。

キャリアプランでは、ライフプランを基に、「いつまでにどのようなスキルを身に付けるか」、「どんな働き方をしたいか」などを具体的に考えましょう。

特に子育て中の女性は、子どもの成長によって働き方が変化してくるので、「子どもが小学生になったらフルタイムで勤務したい」など、具体的なイメージを持つことが大切です。

ライフプランとキャリアプランを照らし合わせれば、目標達成のための働き方や就業条件、職種といった転職の条件の軸が定まり、ミスマッチを防ぐ可能性が高くなります。

もちろん、描いたプラン通りに全てが進むとは限りません。

しかし、未来のことはわからないからこそ、何を手にしたいのかを考える指針となるプランを描くことをおすすめします。

3.希望条件の中で優先順位を明確にする

子持ちの女性が転職を成功させるためには、絶対に譲れない条件と優先順位を明確にすることが重要です。

子どもがいると、ライフプランが具体的にイメージしやすく、希望条件も明確になりやすい反面、希望条件が多すぎると転職が難航してしまう可能性もあります。

例えば、「子どもの学校や習い事の都合で勤務地はこのエリアにしたい」、「子どもの急な体調不良時に対応できる柔軟な勤務体制が望ましい」、「育休復帰の前例がある会社がいい」など、様々な希望条件が考えられます。

しかし、すべての希望を叶えることは難しいのが現実です。

そこで、希望条件の中で絶対に譲れない条件と、ある程度妥協できる条件を明確にすることが重要になります。

譲れない条件は、絶対に外せない条件です。例えば、「自宅から30分以内にある勤務地」、「子どもが小学校に入学する前に在宅勤務制度が整っている会社」などです。

一方、あれば嬉しい条件は、希望を叶えることができれば理想的ですが、譲れない条件ではありません。

例えば、「福利厚生が充実していること」や「社内に託児所があること」などです。

希望条件を明確化し、優先順位をつけることで、自分に合った企業を見つけやすくなり、転職活動を効率的に進めることができます。

4.強みやスキルをアピールする応募書類を作成する

面接に進むためには、書類選考を通過することが必須です。

そのためには、企業の求める人物像やスキル、経験にマッチした、強みやスキルをアピールする魅力的な応募書類を作成することが重要です。

求人票をよく読み込み、企業が求める人材像を理解した上で、自身の経験やスキルを具体的に書き出しましょう。

実績は数字で示し、具体的なエピソードを添えることで、説得力が増します。

もし、書類選考通過率が低い場合は、以下のような点をチェックしてみましょう。

・企業の応募条件に合致しているか

・文章が長すぎず、簡潔に内容が伝わるように書かれているか

・誤字脱字がないか

職務経歴書には、原則として子持ちであることを記載する必要はありません。

ただし、入社後に育休や時短勤務などの働き方制限が必要となる場合は、履歴書の「要望欄」に記載しておくことをおすすめします。

5.複数社応募してチャンスを広げる

転職を成功させるためには、複数の企業に積極的に応募することが重要です。

全職種の書類選考通過率は30%ほどと言われています。また、書類選考の結果が出るまでには、1週間程度かかることも少なくありません。

つまり、1社ずつ応募して結果を待つのでは時間がかかり、転職活動期間が長引いてしまう可能性があります。

また、なかなか面接に進むことができないと、モチベーションが下がってしまったり、焦りを感じてしまったりする可能性もあります。

そこで、複数の企業に同時に応募し、面接につなげていくことをおすすめします。

複数の企業とやり取りすることで、自分の希望条件や価値観に合った企業を見つけやすくなります。

もちろん、全ての企業に同じ内容の書類を提出するのではなく、それぞれの企業に合った内容に調整する必要があります。

しかし、基本的な部分はテンプレート化しておけば、効率的に応募書類を作成することができます。

複数社応募は、転職活動の効率化、内定確率の向上、希望に合った企業との出会いに繋がる有効な方法です。

6.面接対策・練習をする

面接では、転職理由や志望動機などの一般的な質問だけでなく、子どもや働き方に関する質問もされることが想定されます。

例えば、「子どもが急に体調不良になった場合はどうするのか」、「残業は可能か」、「土日勤務はできるか」など聞かれる可能性があります。

事前に家族のサポート体制や利用可能な自治体制度・民間育児サービスなどを確認し、どこまでなら対応できるかを明確にしておきましょう。

また、面接通過率を高めるためには、回答を用意しておくだけでなく、実際に話せるように練習しておくことも重要です。

よくある質問や働き方に関する質問について、スムーズに話せるように練習しておきましょう。

実際に話そうと思ったら考えていた回答が出てこなかった、たどたどしくなってしまった、などの失敗例もよくあります。

さらに、面接では必ず逆質問の時間があります。

企業に聞きたいことを事前にまとめておき、入社後のギャップをなくしましょう。

例えば、「子育て中の女性社員の割合」、「実際の働き方」、「フレックスタイム制度の利用状況」など、自分が働きやすい環境かどうかを具体的にイメージしやすい質問を準備しておくと良いでしょう。

子育てママが転職先を探す際のポイント

通勤時間に無理はないか

子育て中の女性にとって、転職活動において考慮すべき重要なポイントの一つが「通勤時間」です。

通勤時間が長いと、自宅で過ごせる時間が短くなり、家庭とのバランスが取りづらくなってしまいます。

特に、子どもの急な病気や学校・保育園の行事など、臨時の対応が必要となる場面では、近場の職場の方がスムーズに対応できます。

また、通勤時間が長いと、それだけ疲労が溜まり、心身の健康を損なう可能性も高くなります。

疲れが溜まった状態で子育てを行うのは、大きな負担となるでしょう。

長く続けられる転職を実現するためにも、通勤時間には十分な注意が必要です。

可能であれば、自宅から近い職場を選ぶようにしましょう。

ワークライフバランスを実現できる環境かどうか

子育てと仕事を両立できる制度が整っている企業は、女性にとって大きな魅力です。

フレックスタイム制度や時短勤務、リモートワークなどの制度を活用すれば、子どもの急な体調不良や学校行事などに柔軟に対応することができます。

また、企業内託児所や提携保育施設があれば、安心して子どもを預けることができます。

さらに、育児休暇後のスムーズな職場復帰や、子育て一段落後のフルタイム移行をサポートする制度があれば、長期的なキャリア形成も安心です。

また、制度が充実しているかどうかだけでなく、実際に利用されているかどうか、利用条件に自身が合致しているかどうかを確認することも大切です。

子育てママが実際に活躍しているか

入社後に思っていたよりも子育て中の女性が少なく、時短勤務や急なお休みが取りづらい環境だった場合、大きなギャップを感じてしまう可能性があります。

事前に、子育て中の女性がどのくらいいるのか、長く働いている人がいるのかなどを確認しておくことで、実際に働きやすい環境かどうか判断することができます。

また、ライフステージが変わっても働き続けられる環境かどうかは、育児とキャリアの両立を実現する上で重要なポイントです。

例えば、今は育児が中心で時短勤務をしているけど、将来的にはキャリアアップを目指したいと思っている場合は、「女性の管理職が少ない」「子どもがいる女性は管理職になれない」といった状況では、キャリアプランとのギャップが生じてしまい、長く働くことが難しくなる可能性があります。

女性の管理職比率や女性のキャリア支援制度などを確認しておくと、将来的にも活躍できる可能性が高いかどうか判断することができます。

さらに、働くモチベーションを維持するためには、評価制度も確認しておきましょう。

どのような基準で評価されるのか、どのようなキャリアパスがあるのかなどを事前に知っておくことで、目標に向かってモチベーション高く仕事に取り組むことができます。

子育てママが面接時に伝えておきたいポイント

働き方に制限があること(柔軟性も忘れずに!)

子育て中の女性は、「土日勤務が難しい」「18時以降の残業はできない」など、働き方に制限がある場合があります。

企業側も、子どもがいると戦力として不安を感じている可能性があります。

そこで、何時まで働けるのか、残業はどの程度なら可能なのか、休日出勤はできるのかなど、制限がある中でもできることを具体的に伝え、企業の懸念を払拭することが重要です。

例えば、「在宅勤務が可能であれば〇時まで働けます」「月に1回程度なら土日勤務可能です」など、柔軟に対応する姿勢を見せることが大切です。

入社後にギャップを感じないように、事前にどこまでできて、何ができないのかを具体的に伝えるようにしましょう。

家族のサポート体制があること

仕事と家庭の両立には、家族のサポートが不可欠です。

企業側も、家族のサポート体制がないと、仕事との両立が難しいのではないかと懸念するケースがあります。

事前に配偶者や両親など、家族のサポート体制を確認しておき、面接で具体的に伝えることが重要です。

例えば、「子どもが急な体調不良になった場合は両親に預ける予定です」「夫が子どもの送迎を担当するので、残業は可能です」など、具体的な状況を伝えることで、企業側も働き方のイメージをしやすいでしょう。

さらに、家族の協力以外にも、自治体のサポートサービスに登録済みであることや、病児保育に申し込んでいるなど、不測の事態にもできるだけ備えていることを伝えると、より安心感を与えることができます。

即戦力としてのスキルや経験があること

転職活動においては、「スキル」と「経験」が重要視されます。

応募企業が求めるスキルや経験を有しており、入社後すぐに戦力として貢献できることを積極的にアピールしましょう。

たとえ働き方に制限があったとしても、熱意を持って応募企業で貢献したいという強い意志を伝えることが大切です。

具体的な数字や実績、工夫した点などを交えたエピソードを盛り込むことで、説得力が増します。

さらに、コミュニケーション能力やスケジュール管理能力など、会社や職種を問わず活かせるポータブルスキルも、積極的にアピールしましょう。

30代以降であれば、マネジメント経験も評価されるポイントとなります。

産休育休や結婚退職などでブランクがある場合も、在職中に培ったスキルや経験を伝えることは問題ありません。

時間管理スキルや業務効率化など、育児経験から仕事に活かせる能力を身につけた場合は、積極的にアピールしましょう。

転職が必ずしも正解ではない:現職での改善も視野に入れ、最適な選択を

子育て中の女性の転職について、いくつかのポイントを紹介してきました。

しかし、必ずしも転職が最適な選択肢とは限りません。

例えば、現職の福利厚生が非常に充実している場合は、転職先で同等の待遇を得られるとは限りません。

また、転職後すぐに有給休暇を取得できない企業も多く、子どもが小さくて体調を崩しやすい時期には、入社直後から休みが取りづらいケースも考えられます。

転職を検討する前に、まずは現職での不満や悩みを書き出し、上司や人事に相談してみることをおすすめします。

「より会社に貢献したい」という前向きな姿勢で相談することで、家から近い勤務地への異動や、業務負担の少ない部署への異動など、現職内で改善できる可能性もあります。

現職での改善が難しいと判断した場合、転職のメリットとデメリットを慎重に検討した上で、転職活動を始めることを検討しましょう。

まとめ:子育て中の女性の転職成功は夢ではない!

子育て中の女性が転職を考える際、不安や疑問を抱くのは当然です。

しかし、事前にポイントを理解し、企業選びや面接対策をしっかりと行うことで、転職成功への道は確かに開かれます。

大切なのは、子育て中の女性であることが転職の障壁となるわけではないことを認識し、自身の強みや経験を活かせる企業を見つけることです。

積極的に情報収集を行い、企業説明会や面接を通じて、自分にとって最適な働き方ができる環境かどうかを判断しましょう。

面接では、子育て中の状況や希望を正直に伝えることが重要です。

企業側も、子育てと仕事を両立できる環境づくりに力を入れているところが増えています。

前向きな気持ちで転職活動に取り組むことで、きっと夢を叶えることができます。

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