一次面接突破のポイント：第一印象とビジネスマナー

更新日2024/2/9

書類選考を突破し、ついに迎えた一次面接。転職希望先の企業と初めて顔を合わせる、とても重要な機会です。履歴書・職務経歴書の情報の正確性や、社会人としての基本事項などを見られます。 しかし、緊張のあまり、本来の力を発揮できずに終わってしまう人も少なくありません。そこで今回は、一次面接の目的やポイントを明確に理解し、合格に向けて対策を練っていきましょう。

一次面接で見られるのは、社会人として最低限必要な振る舞い方やスキル

書類選考を通過すると、一次面接に進むことになります。一次面接の担当者は通常、人事部の採用担当者や配属予定の部署の社員です。そのため、質問は深く掘り下げられるよりも、主に履歴書や職務経歴書に掲載された情報の確認、転職の理由、将来のキャリアプランなど、基本的な事項が中心になります。

一次面接で重要なポイントは2つあります。

まず1つ目は、「社会人としての基本的なマナーやスキルが備わっているかどうか」です。挨拶や言葉遣い、自然な笑顔、外見や服装などの身だしなみだけでなく、仕事への意欲や即戦力としてのポテンシャルについても判断されます。

次に2つ目は、 「会話のやりとりがスムーズに進むこと」です。相手とスムーズな対話をするために、相手の目を見て、理知的で論理的な会話を心がけましょう。発言を遮るような行動は避け、1つの質問に対する会話から自然と

次の質問につながるような流れを作れると好印象です。

一次面接の鍵は第一印象

一次面接では、限られた時間の中で好印象を与えることが重要です。つまり、第一印象が鍵となります。見た目だけでなく、挨拶、言葉遣い、身だしなみ、笑顔など、様々な要素が面接官の印象を左右します。

1. 挨拶と言葉遣い

・最初の挨拶は明るくハキハキと、元気な印象を与える

・質問への回答はもちろん、入退室時の挨拶も丁寧に行う

・敬語を正しく使用し、相手に失礼のない言葉遣いを心掛ける

・相手の話に耳を傾け、興味を持って質問する

2. 身だしなみ

・シワのない清潔なスーツを着用する

・髪型や服装は、応募先企業の雰囲気に合わせる

・身だしなみは社会人としての基本であることを意識する

・必要に応じてメイクやアクセサリーを活用する

3. 笑顔と雰囲気

・口角を上げて自然な笑顔を心掛ける

・面接官と積極的に会話し、明るく前向きな雰囲気を作る

・面接官の目を見て話すことで、誠実な印象を与える

・自信を持って、堂々と話す 面接官は、応募者が自社の社員とうまくやっていけるか、話しやすい雰囲気かどうかについても見極めています。

一次面接で不合格になりやすい人の共通点

書類選考は突破したのに、一次面接で足踏みしてしまう…そんな経験はありませんか？

実は、一次面接で不合格になる人には、いくつかの共通点があります。

1. 転職理由が曖昧な人は要注意！

中途採用の面接では、必ずと言っていいほど聞かれるのが転職理由です。

なぜ今の会社を辞めようとしているのか？

次の会社で何を成し遂げたいのか？

この質問に対する答えが曖昧だと、面接官に以下のような印象を与えてしまう可能性があります。

・ネガティブな理由で辞めようとしている

・うちの会社でも同じ理由で辞めてしまうのではないか

・自分のキャリアプランが明確ではない

明確な転職理由を伝えることは、長く勤められる人材であることを証明するだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐためにも重要です。

2. 企業との相性は？

一次面接では、応募者のスキルや経験だけでなく、企業との相性も重要な判断基準となります。

・企業が求める人材像と自分の強みや経験が一致しているか？

・企業理念やビジョンに共感できるか？

・企業文化や雰囲気に自分がフィットできるか？

これらの点を事前にしっかりと確認しておきましょう。

3. 社会人としての基礎は固まっていますか？

新卒採用ではポテンシャルが重視されますが、中途採用では、最低限の社会人スキルが求められます。

・コミュニケーション能力

・マナー

・責任感

・論理的思考力

・問題解決能力

これらのスキルが不足していると、即戦力として活躍できないと判断され、不合格となる可能性が高くなります。

一次面接を通過するためのポイントと対策

一次面接を成功させるためには、まず基本的な事項を確認し、それに対する対策を前もって計画することが大切です。一次面接に備えて抑えておきたい要点をまとめました。

●基本を守り、減点を避ける

一次面接を通過するためには、社会人として欠かせない基本事項を確実に守り、減点を避けることが大切です。特に経験豊富な転職者であっても、ビジネスマナーやコミュニケーション能力に不備があると、優れたキャリアも影響を受けかねません。基本事項での減点が重なると、二次面接へ進める可能性が低くなってしまうことを念頭に置いておきましょう。一次面接を控える前に、自身の第一印象や基本事項が満たされているかについて、改めて確認しておくことを推奨します。

●会話のキャッチボールを大事にする

会話は社会人としての経験が現れやすい項目のひとつです。

面接官との会話を、ただ質問に答えるだけの受け身なものにするのではなく、積極的に参加し、会話を盛り上げることが大切です。そのためには、質問の表面的な意味だけでなく、面接官が知りたがっていることは何かを汲み取る姿勢を見せることが重要です。

具体的には、以下のような点に注意するとよいでしょう。

・質問をよく理解し、自分の考えや経験を踏まえて、論理的に答える。

・面接官の表情や反応をよく見て、話す内容を調整する。

・応募先企業に関する話題を用意しておき、会話を広げていく。

面接官との会話を盛り上げることで、面接官に好印象を与え、内定を獲得する可能性を高めることができます。

●逆質問で好印象を与える

面接の終盤で訪れる、面接官からの「何か質問はありますか？」という「逆質問」は、単なる質問時間ではなく、企業への関心や仕事への意欲、自己PRをアピールできる貴重な機会です。「特にありません」と答えるのではなく、事前に準備した質問で、以下のポイントを意識してアピールしましょう。

1. 積極性と熱意をアピール

企業への関心

・御社の○○という事業について、詳しく教えていただけますか？

・御社の社風はどのように表現されますか？

仕事への意欲

・入社後にどのように貢献できるでしょうか？

・御社の○○という課題に対して、どのように取り組んでいきたいですか？

自己PR

・前職では、業務改善提案に積極的に取り組んでいました。御社でもそのような機会はありますか？

・チームワークを重視しており、周囲と協力しながら目標達成に貢献できます。御社でもチームワークは重要視されていますか？

2.具体的な質問でイメージを明確に

・具体的な部署や担当業務について質問する。

・入社後に自分がどのように活躍できるかを具体的にイメージさせる。

・企業の求める人物像と自身の強みを結びつける。

3. 質問例

・御社の○○という事業について、詳しく教えていただけますか？ 将来的にはどのような事業展開を予定されていますか？

・御社のグローバル化に向けた取り組みについて、教えていただけますか？

・入社後に、どのような研修制度を受けることができますか？

・チームワークを重視する御社において、どのようにチームワークを発揮していくべきでしょうか？

・御社の○○という課題に対して、どのようなスキルや経験が必要になりますか？

基本をしっかり身につけて、自信を持って一次面接を突破しましょう

転職志望者の一次面接に関しては、基本的なビジネスマナーやスキルが身に付いていることが前提とされます。職務経歴や志望動機が立派でも、基本事項ができていないと減点され、不合格になる可能性があります。面接前に、鏡を使って身だしなみだけでなく、話し方や表情などもチェックしましょう。家族や友人などに面接官役を頼んで、模擬面接を行うのも効果的です。熱意や貢献意欲が伝わる企業研究や逆質問の準備も、合格への近道となります。

事前に準備をしっかりと行い、自信を持って一次面接に臨みましょう。